【書評】「作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話」レビュー

読書

こんちゃっすどうも、ばやしたです。

つい最近、『作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~』(2016年6月24日発売)を購読しました。

ぼく自身、音楽経験は全くないのですが、でも作曲はしてみたい!と思っていました。

そんなときに超初心者に向けているこちらの「音楽理論書」に出会ったのです。

著者は作詞・作曲家の仰木日向さん。イラストはまつだひかりさんです。

普通にこの著者の考え方が好き

作曲をしよう!と思いギターを買ったはいいが、「何をどうすればいいか分からない」という平凡な女子高生の主人公が、クラスメイトの天才作曲家に作曲を14日間で教わるというストーリーになっています。

もちろんこの本は「作曲入門ライトノベル」なので、作曲をしたいけど何をすれば・・・という人が多く読むのだと思います。

確かに内容は分かりやすく、今後どうすればいいのかという指針をくれる本でもあります。

そういう意味ですごく良かったと思ったのですが、僕が読了してまず思ったことは

普通になんていうか、この本に書かれていることは、良い意味でビジネス書の多くに書かれていることと似通った部分が多いってこと。

というかそういうの抜きにしても、僕はこの本で作者が訴えていることは賛同できるし、なにより考え方が好きです。

まぁそういうのも踏まえて、結局ぼくがこの本で何を学んだかを説明しながら、レビューしていきます。

あなたも「机を好きなものでいっぱい」にするべき!

この本では「作曲をしたい!」と思う素人の主人公『いろは』が、女子高生でもあり天才作曲家のクラスメイト『珠ちゃん』から作曲を教わるストーリーになっています。

そしてこの天才作曲家のクラスメイトから、主人公がまず一番最初にやるように言われたのが何かと言うと・・・

机を好きなものでいっぱいにするということです。

てっきり耳コピかと思っていた僕からしたら、正直これはかなり意外なことだったんです。

これは「漫画家もイラストレーターも、映画監督も小説家もほとんどの作家がやっていること」なのだそうです。

自分に感動を与えたものでいっぱいにすることで「何を再現したいのか」をしっかり考えるのだそう。作中でも言っていますが、ただ音符をいじっててもいい曲は生まれないですからね。

コレすごく重要なことだと思いました。

ちなみにぼくは、「作業が捗らないから~」「効率が~」云々言っていて、机にほとんどモノを置かないで綺麗にしていた(オサレを気取って)いました。

だから・・・だからこそ今までは、なにも制作する意欲が湧かなかったのかなぁと考えさせられたわけです。

そしてこれは僕が昔読んだ本に書かれたのですが、

「仕事ができる人は机を綺麗にしている。ただしクリエイター系だけは例外である。仕事ができるクリエイター系の人でも、机が汚い人は多い」ということが書かれていました。

僕はこの小説を読んで、昔読んだこの文章を思い出しましたね。

んで、僕ってどちらかというと創作したい人なんですね。だから机の上をマンガだったり画集だったりで埋め尽くそうと思いました。

今まではカッコつけてミニマリストを気取り、オサレっぽい机(部屋)にしていたのですが、創作する人なのだから制作机は好きなものでいっぱいにするべきでしょう。

同じクリエイター系を志す人は1度やってみる価値は確実にあります!(それが逆に落ち着かなければまた戻せばいいです)

努力は夢中に勝てない

とにかくこの「珠ちゃん」という天才女子高生作曲家のキャラクターは、努力は夢中には勝てないということを何度も強調しています。

実はこれを伝えているビジネス書も多いですし、僕自身もこれと同じ意見なので、過去にそれを伝えた記事を何件か投稿してきました。

そういう意味で、すごくこの本の内容には共感できる部分が多かったです。

僕が1番好きなセリフ↓これは名言。

音楽をやる上で1番大切な、そして入門者が気を付けるべきことは、『勉強っぽいことをしなきゃダメな気がする』っていう先入観を捨てることなんだ」  ー「作曲少女」159ページより引用ー

この勉強っぽいことをしなきゃダメな気がするっていう先入観を捨てることは、作曲に限らず全てのことに通じることですよね。

なんていうのか、純粋に楽しむことは大切ってだなぁと改めて思ったわけですよ。

あと作中ではゲームだろうが、夢中になることは作曲する上でとても大切だと言っています。

僕はゲームはほとんどやらないようにしていたのですが、夢中になれるならそれもいいかなぁと、それに対する意見がちょっと変わりました。

創作に「経験」は大切

この本を読んで、刺さったセリフがあったので読んでほしいです↓

作曲っていうものは、メロディを考えて歌やBGMを作る、ただ漠然とそういうことなんだと思う。けど、違うんだ。作曲ってそうじゃないんだよ。作曲はね『今まで自分が感動してきた体験や記憶、空間や時間を自分なりの形で音楽として再現する』そういうことなんだ」ー作曲少女 28ページより引用ー

これは天才女子高生作曲家の珠ちゃんが言ったセリフなんだけれど、これ↑ここでは『作曲』と言っているけれどどんなものにでも言い換えることができるんじゃないかと思いました。

ドラマも映画もマンガだって、ゲームだってそうでしょう。何かを創るのには結局は今まで自分が感動してきた体験や記憶とかがすごく重要になってくると思うし、作品に反映されていると思う。

そういう意味で、クリエイター系の人には特に読んで欲しい、普通にこういういいこと書かれてるから。

だからこの本には直接かかれてはいなかったんだけど、「感動とかの体験を」いろいろ経験するってことが創作する上で1番大切だよなと改めて思った。

手塚治先生とか鳥山明先生はこれと同じ意見だからこそ「マンガを描きたければマンガばかり読むな!」って言っているんでしょうね。

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終わりに

ライトノベル感覚で読みたい人はオススメできない

この小説は、学習マンガのような適当なストーリーと違い、ストーリー性もしっかりしているところは良いと思いました。

しかし、やはりどちらかというと「作曲入門書」「参考書」「自己啓発本」という要素が強く図解もあるため、

値段はラノベ2冊は購入できる値段になっています。

ですので、「普通のライトノベル感覚で読みたい!」「ストーリーを楽しみたい!」というだけの方には、残念ながらあまりオススメできません。

自己啓発本に近い読後感がある

「制作机」のことだったり、「努力は夢中に勝てない」という話だったりもですが、普通に一冊の自己啓発本を読んだような読後感があるほど、メッセージ性が強い小説でした。

しかし、ゴテゴテの説教くささは全く感じない軽く読める小説になっています。まぁそこは文字通りライトなノベルです。

14日あるうちの6日目には主人公の『いろは』が挫折を経験し、立ち直ったりと、意外とストーリーがしっかりしているところも評価できます。

作曲に興味のない人でも得られるものが多い本でした。

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